ブックタイトルMedetta! Vol.23 2018 Winter 電子版

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概要

Medetta! Vol.23 2018 Winter 電子版

朝早くから店舗を開けているので観光客が朝ご飯にパンを買いにくることもあるそうだ。クッキーや甲州市塩山マル神農園の無農薬野菜も販売している。スペースは限られるがイートインも可能。みっちり詰まった食べ応えのあるパンをゆっくり噛んで食べてみよう。面白い読み物もたくさんあるよ。もぐもぐと、よく噛んで味わおう。MOGMOG PAN笛吹市御坂町 営業時間:7:30 ~(無くなり次第終了) 定休日:月・火曜日、不定期で休みありモグモグパンMOGMOG PAN 街角のパン屋さんが生活を循環させる歯車のひとつになれればという思いで、パンを焼く。地域に寄り添うMOGMOG PANでも、もともと保存食としてのパンの価値を見つめ直し、シンプルで必要な素材を使い必要な分だけをつくって販売している。笛吹市という土地の季節や気候に応じて、パンのラインナップや配合を変えているという。パンをふくらませる酵母はほしぶどう由来のものを主に使用。お店のパンの7割はほしぶどうの酵母で焼かれているため、ほんのり風味がするのも特徴だ。その都度、種つぎして継ぎ足される酵母はその店にしかない酵母となり、そのお店の味となるのである。パンに使用するあんこやカレーなどのフィリング(具材)もてづくり。音楽家が音楽作品を作るように、焼かれたパンは作品そのもの。焼き上がりのかたちにも気を配り丁寧なパンづくりを心がけているという。ショーケースにパンを並べ対面販売をしているのは自身の作品を通じて、人のふれあいを大事にしている店主のこだわりだ。“もぐもぐ”という食べる咀嚼音に由来した店名は、食の大切さを見直し、丁寧な食事を心がけてほしいという思いが込められている。必要なものしかつかわず、遺伝子組み換えの食品も不使用。品質と価格が見合っていることはもちろんのこと。可能な限りいいパンをつくることが地域のためにもなる。利益だけを考えれば、ここで商売をやる理由はないのかもしれない。しかしそれ以上に自分の手が届く範囲で、持続可能な価値を提供することが店主の思いである。地域の子供から大人までがやってくるMOGMOG PANの、丁寧に焼き上げられたパンをゆっくりと味わってみてほしい。72