ブックタイトルほぼハッピーマガジン Medetta! Vol.006 電子版
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ほぼハッピーマガジン Medetta! Vol.006 電子版
WarmUPWarm UP3卒業文集に書いた夢、かなっていますか?気分が落ち込んだり、ささくれ立ったり、なんだか元気がでなかったり。毎日いろいろあるけれど、少しだけココロが軽くなるようなあんなこと、こんなこと…text /松崎みどりこころのウォーミングアップもっとラクになるための1・2・3MessageMedettaビックリ。実際に、この夢はほとんどの女子がかなえている。私はというと、「ジャーナリストか海外特派員になって世界を飛び回る」と書いていて、さらにビックリ。外国には行きたかったけど、こんなこと、まったく書いた覚えがない…。振り返ってみると、やっぱりこのころから、「書く」ことを仕事にしたいと思っていたのだろう。とりたてて特徴もなかった私だが、本やマンガが大好きで、自分でもお話をつくったり、マンガを描いたりしていた。いろんな物語をつくっていた学生時代を思い出して、なんだかなつかしくなった。今、こうしてライターとなって生活しているから、夢は半分かなったといえるかもしれない。でも、「書く」ことが好きでついた仕事なのに、それ以外の業務は苦手なことの連続だった。知らない人に電話をするのも、会って話をするのも苦手だった。ただ、書くことは好きだったので、それだけはがんばれた。何度書き直しをさせられても、決められた文字数ピッタリに文字が納まり、伝えたいことが思ったとおりに書けるとうれしくなった。もっテレビ東京の深夜番組だと思うのだが、街の人に「卒業文集に書いたあなたの夢、かないましたか?」とインタビューする番組があった。医者を夢見て、実際に医者になった人、世界で活躍したいと書いて、日本とアジアを行き来する音楽家の人。演歌歌手になりたかった人は、劇場の仕事について大物演歌歌手と一緒にステージをつくったから、夢は半分かなったといっていた。案外、夢がかなった人ってたくさんいるのだ(テレビだからそういう人を選んでいるのだろうが)。ふと、自分はなんて書いたか気になって、中3の卒業文集を探してみた。ほかの友達は、どんなこと書いていたっけ。「ロックスター」と書いていたYくん。2代目社長だけど自分でも新商品を開発し、その商品がクチコミで評判になっているとか。今でもロックスターばりに(?)夢を追っているから、夢は半分かなっているのかな。「建築家」と書いていたNくんも、今は独立して内装業をやっているから、夢はもうかなっているんだ。それにしても、私と一緒に「男子なんかサイテー」(思春期にありがちな女子トーク)とブーブーいっていた女子の多くが、「お嫁さん」と書いていることにと、いろいろ書きたいと思えば、人に会うのもだんだん苦痛ではなくなった。むしろ今では、物事に真剣に取り組む人たちの熱意や貴重な体験談を聞きたいがために、人に会うのが好きになった。貿易の仕事を長く続けている友人も、人間関係につまずいたりしながら、それでもやめなかったのは、次から次へとやってくる荷物を片付けるのが好きだったから。他人から見れば「え、そんなこと?」と思われるようなことでも、そこに「好き」という気持ちがあるだけで、案外長く続けられるものなのだ。人生は仕事がすべてではないから、イヤな仕事を無理に続ける必要はないと思う。でも、その仕事に少しでも「好き」という気持ちがあるなら、やめるのはもっと先でもいいかもしれない。最初から好きな仕事なんてなかなか見つからないから、その小さな「好き」を大切にしてほしい。それ以外のすべてが嫌いだったとしても、いつか好きという気持ちがそれを上回ることもあるのだから。それにしても、卒業文集になんで「お嫁さん」って、書かなかったんだろう。書けばかなったかもしれないのに。なんだか残念だなあ。56